Formula Renault UK 2007

Round9&10 OULTON 2007.06.22 fri. - 06.24 sun.

予選の大きなミスも、収穫多いレースに

2007年6月23-24日、英国オウルトンパーク・サーキット

英国フォーミュラ・ルノー選手権、第9戦、第10戦が英国中西部のオウルトンパーク・サーキットで開催され、日産・ニスモのスカラシップを受けて参戦する山本龍司は、23日に行われた第9戦で最後尾の20位から5台抜きの15位でゴール。また24日に行われた第10戦では20位から8台抜きの12位でゴールした。

オウルトンパークは、イングランド北部、リバプールの南東60kmに1926年に造成された伝統あるコース。“パーク”という名称からも分かるようになだらかな丘陵のある公園のような雰囲気を持つ。アップダウンのあるコースはショートカットを使用してインターナショナル/アイランド/フォスターズと3つのレイアウトが選べるが、今回は中間の3.616kmのアイランドサーキットが選ばれた。4つの直角ターン、そしてヘアピン、さらにシケインを持つバックストレートがあり、アベレージスピードは160km/h前後と高速型のサーキットだ。

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今回も前ラウンド同様、土曜日に予選1回を行い、ベストタイムで第9戦のグリッド、セカンドベストで第10戦のグリッドを決める。朝に行われた予選には20台が参加。今回髪の毛を短くカットしてきた山本もコースイン。計測2周目に1分24秒790をマークした。しかし3周目の2コーナーでスピン。このままコース復帰できずセッションは終了してしまった。前日の練習走行はウェットコンディションで、この予選では初めてドライとなり路面コンディションの変化に対応できなかったことが原因か。他の選手は1分19〜22秒台をマークしており、2レースとも最後尾の20位スタートとなった。

第1レースは23日の夕方に行われた。スタートを無難に決めた山本は、1コーナーで1台、バックストレートで1台をかわし、中団の1台がスピンアウトしたこともあり17位で戻ってきた。そして#25ダニエル・イバーソンの後ろについてチャンスをうかがった。5周目に3位走行中の車両がリタイアすると16位へ。しかし前の車両のペースが遅く14位との差は開いていく一方となった。8周目に#25イバーソンをようやく抜いたときには、14位とのギャップは既に7秒近くにまで開いていた。9周目に5位走行中のチームメイト、#4リキ・クリストドウロウがスピンを喫し山本の直前でレースに復帰。山本は優勝経験のあるリキの後ろにピタリとつけてライバルの走りをチェックしながらポジションをキープしてゴール。3つに分けられたセクターのうち、最初のセクターが17位、最後のセクターが14位と遅いのに対し、第2セクターは3位を記録していた山本。レース後のデータロガーチェックでも、収穫があったようだった。

翌24日の夕方に行われた第10戦では、最後尾スタートの山本はスタートをうまく決めて1コーナーまでに2台をパス。バックストレートでもポジションを上げて16位へ。翌周一旦ポジションをひとつ落とすが5周目には抜き返して、9周目には15位へ。10周目には5周目からずっと目の前を走行していた#26塙翔をかわし、
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11周目には13位へポジションアップ。さらには終盤13周目には1分20秒台のベストタイムをマークして12位に迫るもののかわすまでには至らない。しかしファイナルラップでプレッシャーをかけ続けた結果、相手がミスをして12位でチェッカー。このレースでは第1セクターの区間タイムが3位へ大幅アップし、第2セクターでも4位、第3セクターでは9位へアップ。さらにはトップスピードも第1セクターと第3セクターでトップ、第2セクターで2位と素晴らしい内容を発揮。追い上げて8台をかわすという内容の濃いレースを終えた。


今回は予選での大きなミスがすべてではあったが、第1レースで慣れたドライ路面での走行感覚を第2レースで応用して器用なところを見せた山本。さらに第2レースで変更したシフト操作がスムーズになり手応えを感じたようだ。また、各セクターでの区間タイム、トップスピードも上位につけた。次回以降はこれを毎周持続させていくことが鍵となるだろう。


山本龍司
「第1レースの後半、スピンして自分の前でコースに復帰したチームメイトのリキ(クリストドウロウ)の走りをチェックしながら走りました。ドライの走りに戸惑っていたので、良い比較になりタイムも伸ばすことができたと思います。レース終了後、データロガーを見ると高速コーナー3箇所で大きくチームメイトに負けている事が分かり、その原因がシフトダウン操作の違いにあることに気付きました。第2レースではそのシフト操作で走りましたが、中盤から感じも掴み高速コーナーの走りが良くなりました。前車とのペースも明らかに違い、コーナー立ち上がりでパスすることもできました。さらにリアの安定感が増しコーナーの限界が上がると感じました。今回の反省と収穫を次のレースに生かしたいと思います!」

ニッサン・ドライバーズ・デベロッピング・プログラム(NISSAN D.D.P.)

2006年、日産、トヨタ、ホンダの3メーカーが「世界に通用する若手ドライバーの育成」を目標に、新しいフォーミュラカー(F1に代表される単座のレーシングカー)シリーズであるフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)を立ち上げた。同時に、日産も他の2メーカーと同様、数名のドライバーに対してスカラシップ・プログラムを実施。2006年シーズンは4名のドライバーに参戦サポートを行った。

その中で、山本はチャンピオンと同ポイントの総合2位(優勝回数の差による)を獲得。今年は日産独自の「アドバンス・スカラシップ」を受けて英国各地を転戦する英国フォーミュラ・ルノー選手権に参戦する。同シリーズは、イタリアのレーシングカーメーカー、タトゥース社製の車体に、ルノーの直列4気筒2000cc市販エンジンを搭載したフォーミュラカーで行われるレース。F3(フォーミュラ3)の一つ下に位置し、FCJと同じ「ミドルフォーミュラ」に分類されるカテゴリーである。

なお、日産・ニスモは2007年シーズンも引き続き、4名の若手ドライバーにスカラシップを提供し、FCJへの参戦もサポートしている。